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2008年05月06日

夜尿症 しつけではなく発達障害 


適切な治療で解決。
肝機能が未熟だとこのようになってしまうと聞いたことがあります。

 小学校入学時でも約10%の子供が悩まされている「夜尿症」。学校の宿泊行事などに不安を抱く親子も少なくない。原因は神経や内分泌系などの発達障害であるケースが多いことが分かってきた。しかし、親の育て方や子供の自覚のなさに結びつける誤解も根強く、夜尿症改善の妨げになっている。夜尿症専門外来を開設する「ほあし子どものこころクリニック」(東京都世田谷区)の帆足英一院長に、克服に向けた生活指導のポイントなどを聞いた

 ■就学時でも10%が 

 夜尿症は夜眠っている間に作られる尿の量と膀胱(ぼうこう)の大きさのバランスが崩れて起きる。原因別に分類すると、夜間に尿を濃くして尿量を抑える働きをする抗利尿ホルモンの分泌が少ない「多尿型」▽膀胱の容量が通常より小さい「膀胱型」▽この両方が合わさり、最も重症になりやすい「混合型」?の3タイプに大きく分けられる。

 帆足院長の調査では、2歳児では半数以上にみられるおねしょだが、6歳では約10%、8歳では約8%に減る。眠りのリズムが大人型になり、膀胱も大きくなってくるためだが、16歳でも約2%に夜尿症がみられるなど、自然治癒に時間がかかるケースもある。

 「親のしつけの問題ではなく、神経・内分泌系の発達障害が原因となっている例が多い。幼児期はまだ生理的な発達途上とみていいが、小学校に入っても毎晩続くなら適切な治療や生活指導を考えてほしい」と帆足院長。

 ■薬と生活指導で

 治療は、水分の取り方や、昼間に尿意を感じた際にぎりぎりまで排尿を我慢する?といった生活指導と薬物治療が中心だ。水分は朝と昼に多めに取り、夜は控えめにする。寝る前に水をほしがった場合は氷のかけらをしゃぶってのどを潤す。塩分を控えた食事も大切。塩分を取りすぎると、のどが渇き、水分を余分に取ってしまうためだ。

 尿を我慢するトレーニングは膀胱の容量を大きくするのが目的だが、腎臓を傷める恐れもあるため、「小学1年生は150cc、2年は200cc、3年以降は250ccを目安に、計量カップで毎回量ってほしい」と帆足院長。また、体が冷えると、全身に血液が循環しにくくなり、腎臓に多く血液が回るため尿量が増える上に、膀胱機能も不安定になりがち。夏場にクーラーを付けっぱなしで寝ることなどがないよう注意したい。

 同クリニックでは、こうした指導に加え、抗利尿ホルモンを鼻の粘膜から吸収させる点鼻療法などを組み合わせて治療。4カ月間夜尿がなくなれば晴れて“卒業”となる。年間約1000人の“卒業生”のうち、再発は数人にとどまるという。

 ■親の3原則

 生活指導で、帆足院長が強調するのは「起こさず・あせらず・怒らず」の3原則。抗利尿ホルモンは、睡眠が安定していると分泌しやすいため「起こして睡眠を乱すと夜間の尿量が増え、おねしょが固定化しやすい」という。

 症状は子供によって違い、短期間で治る場合もあれば2?3年かかる例もある。おねしょはあくまで眠っている間の出来事で、本人の意志や努力とは無関係。落ち込む子を一方的に叱りつけたら、自ら克服する意欲すら損ないかねない。帆足院長は「親が気づかなくても本人が重いコンプレックスを抱いているケースは多い。『夜尿ぐらい』と軽くみないで、家族で協力して思春期前には治してあげてほしい」と話している。

                   ◇

 ≪専門外来500件超す≫

 夜尿症の専門外来を設ける医療機関も増えている。治療薬を開発する協和発酵(東京)のサイト「夜尿症ナビ」に掲載された「相談ができる医療機関」の数は今年4月現在で500件超。4年前の約5倍に伸びた。「育て方の問題ではなく、何より良いドクターにめぐり合うことが大切」「親が気にしすぎずにいれば、子供も引け目を感じることなく治療を受けられるはず」…など、子供の夜尿症を克服した母親たちからの激励メッセージが並んでいる。


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